糸は切れていた

破れた手紙見つけて

宛名は無くしてしまったけど

懐かしさ込み上げ 君の字と分かったよ

「あれからどう過ごしている?」

幾ばくの勇気を出してみて 認めた手紙は無事に届いたのかい?

 

心の中に君を置いていても

時の綻びにも気づかずに

風、吹き抜けて行く

 

声を聞いて喜ぶ前に伝えるべきだった

置きざりにされたのは

君と僕 どちらだろう

 

風の噂聞こえては

一言送ったメッセージ

虫のいい言葉に返事は来なかった

大きなニュースさ 期せずしてサヨナラ

それは音もなく切れてしまう糸 飛んだ風船 

 

あの日見た夕焼けに君がさりげなく漏らした

台詞のような言葉はもう二度と聞けないだろう

 

遠く離れて行く もはや此処は何処なんだ

今度は歌にして飛ばしてみようか 空へ

 

本当は冷めている 綺麗事なんだから

一人また一人と去って行き 僕も歩むのだろう

 

声を聞いて喜ぶ前に伝えるべきだった

置きざりにされたのは

君と僕 どちらだろう

もしもまた出会えたら

全部無かったことにして

話せるわけないから

あの頃はそれぞれに