先に話しておくとそこまで深刻な結果となったわけではないと思います。
どちらかと言えば貴重な経験なのかなと思ったので、誰か同じような境遇の人が見かけた際、何かの支えになればと思います。
とある違和感があって、最近確信に変わりました。
俺の持つ音程の感覚がおかしくなってしまいました。
全ての音が半音高く聴こえるようになってしまった話です。
歌の上手さは別だけど、元々音感には自信がある人間でした。
絶対音感ではないけど、相対音感は持っていたのだと思います。
幼少期からやっていたピアノのおかげか、ギターでたくさん耳コピしたからか分かりません。
少なくとも100人くらいいた軽音楽部の中でも耳コピがかなり得意だったし、音を聴けばすぐに何の音か当てることが出来ました。
まあ百発百中ではなかったけど、人間の一番の基準音であろう「ド」の音を間違えるなんてことは絶対になかったですね。
そんな音感に違和感を感じ始めたのは今から半年前くらいからです。
「悪食」という曲を作曲していて、レギュラーチューニングから半音下げにして作っていたのです。
しかしなんだろう、半音下げなのにどうもレギュラーっぽく聴こえる。
レギュラーチューニングに関してはその半音高く聴こえる。
そんなことが起こったわけなのですが、感覚の話なので「なんか変だな」という感じにしか思っていませんでした。
あとは毎日音楽聴き始めたときは「なんかいつもより音高いな」って感覚もありました。
俺は普段歌の練習もやっていますが、まあめちゃくちゃに外すということはないのかなと思いますし、その違和感を覚えてからも歌う上では変化はありませんでした。
でも歌の練習をするために鍵盤を弾いたとき、驚愕しました。
「自分が思ってきたドの音が、ドではない」。
一瞬絶望しましたが、これによって実害はあるのだろうか?
上に書いたように音のピッチが取れなくなったわけでもなさそうでしたので、鳴った音と同じ音程を出すことは出来ます。
「ドの音を歌って」と言われたら「シ」を歌ってしまう、というくらいです。
まずはその事実に気づき安堵しました。
他に実害があるのか考えたのですが、考えられるのはセッションをするときかな。
「じゃあCのキーでセッションしよう」と言われれば困りませんが、いきなりセッションをするってなったときに、俺の感覚は半音ズレているので正しい音を探らなければいけないかもしれません。
あと、独唱からスタートして楽器が途中から加わる曲とかありますよね?
もしかしたらそういうときも歌のピッチが半音ズレるのかもなと思います。
…とまあ、なんか超微妙ですよね、そんな大騒ぎするほどではないけど、絶対に起こらない方が幸せだった事象です。
このことについて、ボイストレーナーの先生に相談しました。
先生にとってもそのような生徒は扱ったことがないとのことでした。
そこで先生に言ってもらった言葉で救われたんですよね。
「でも君は絶対音感があったわけじゃないんだよね?もしそれがあったら歌を歌う時とかに実害が出ていたかもしれないよ。絶対音感がなくてよかったね」と。
確かに、この現象を調べるといくつか絶対音感者の苦悩の記事が出てきます。
そうか、自分はそんな特殊能力がなかったから、普通でいられるんだ。
もし近い悩みからこの記事にたどり着いた方がいるのなら、上述したように捉え悲観しないでほしいなと思います。
最後に一般症状や原因についても触れておきます。
検索しただけですが、どうやら多くの人は高く聴こえることよりも、「半音下がって聴こえる」というものが多いようでした。
原因は薬の副作用というものが多いようで、代表的なものは喘息薬のフラベリックがあるようです。
しかし自分は喘息ではないので飲んだことはありません。
その他、ざっくりとしてますが精神薬でも見られるようです。
何の薬が原因となるか同定までされていないようですが、精神薬に関しては今まで何種類も飲んでいました。
参考までに長期に渡って飲んだことのある薬剤に限って、思い出せるものは列挙しておきます。
(ストラテラ、リーマス、デパケン、セレニカ、レクサプロ、パキシル、エビリファイ、ランドセン、ベルソムラ、マイスリー、サイレース、ハルシオン)
音楽にまつわる症状は様々です。
聴力低下、突発性難聴、ジストニア等々…
それと比べれば自分のものなんて大したことないですが、やはり好きな音楽を続けられるのは心底良かったと思います。
…それだと別症状で悩む人へ心ない言葉を吐いているようにも思いますので、友達の話も綴っておきます。
とある後輩はシンガーで超絶上手かったのですが、突発性難聴になってしまいました。
俺のことをよく面倒見てくれたとある超絶ギタリストの先輩はジストニアになって絶望していたことを知っています。
苦悩があったと思いますが、今では二人とも克服し、立派なプロミュージシャンです。
他にもジストニア克服したギタリストを一人知っています。
やっぱり好きという気持ちにはエネルギーがあるものだと思っています。
-今日のおすすめの1曲-
ソンゲントジユウ - Eastern Youth
-コメント-
まあ、今日のテーマとは直接的には関係しない曲なんだけど。
「どう転んだって俺は俺」という歌詞が出てくる。
自分らしくあれよって強く励ましてくれる1曲だと思う。
人それぞれ逆境のポイントは違うけど、一番大事なのはやっぱり自分らしくいられることだ。
死に至る病かのように絶望したとしても、俺は俺らしく、あなたはあなたらしく。
症状の一つで人生なんか狂わせない。
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とくめい (土曜日, 22 8月 2020 13:15)
私もそうです。やっぱりこういう方いらっしゃるんですね。
特に学生時代2〜30年前程昔聴いた曲や、ピアノの音が半音程高く聴こえます。ドレミ→レ♯ミ♯ファ。キーを半音下げると昔聴いた時のキーで聴こえます。
でも不思議なのは、最近の曲を聴いててもメロディに違和感は全くないのですが、普通の人には半音低く聴こえているんでしょうか?
薬に関しては、気管支の薬でなったこともありますし、メンタル系ではパロキセチンやベンゾジアセピン系も長期で服用歴あります。薬の影響なのでしょうか??
まあ、自分は音楽家ではなくタダの会社員なので、これによる生活への支障は全くないです。
わたしも匿名 (月曜日, 18 1月 2021 01:56)
私もです。私の姉もです。
喘息の薬を飲んだこともないので、老化現象かな~と思っていました。
音楽家ではないので、良かったのかな